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July 31, 2006
今村明宏さん

16:00に「コンボイショウ」を主宰するコンボイハウスへ行き、今村明宏社長と会う。

『仄暗い水の底から』の企画開発費を負担してくれるはずだった某広告代理店がドタキャンし、紹介してもらったのが今村さんだった。それ以来5年間、プロデュース作品のほとんどに出資していただいている恩人だ。演劇界でインディペンデントのポジションを貫いている方なので、話していると、ものすごく刺激を受ける。今村さんのような格好いい生き方をしている人が、日本では本当に少なくなってしまった。

家に帰って荷物をまとめ、『怪談』の撮影隊がいる水海道へ。尾上菊之助さんが、スタッフ・キャスト一同を招待して食事会を開いてくれたので顔を出し、食後、『犬神家の一族』の撮影隊がいる白馬へ。到着したのは1:30だった。

明日はいよいよ、松嶋菜々子さんの撮影最終日。天気予報が悪いので心配だが、僕と松嶋さんの晴れパワーで何とか撮り終えたい。



July 28, 2006
ピンク・レディー

高校生の頃、ピンク・レディーのファンクラブに入っていた。握手会やサイン会にも行ったし、「サウスポー」くらいまではちゃんと踊れた。

ちなみに、木之内みどりファンクラブにも入っていたが、男と駆け落ちして解散になり、「宇宙戦艦ヤマト」ファンクラブにも入っていたが、脱税か何かでこれまた解散になった(と記憶している)。そんなことを経て大人の世界を知っていったのだなあと、今となっては思う。

『ピンク・レディーの活動大写真』のDVDが発売され、28年ぶりに再見した。映画館から等身大のスタンディを盗んで逃げた記憶も懐かしい。そして、ピンク・レディーの歌を聴いていると、ロイ・ジェームスの「不二家歌謡ベスト10」を思い出す。日曜の朝は欠かさずこの番組を聴いていた。

記憶の中の、あの頃の日曜の朝は、いつも平和で穏やかで、明るい陽の光にあふれている。そして、いろんなことを空想して過ごしていたことを思い出す。



July 27, 2006
ヴェネチア映画祭

venicenoneko.jpg
::ヴェニスは猫の天国。

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::猫の集会 in ヴェニス


1月に撮影していた黒沢清監督の『叫』が、ヴェネチア国際映画祭の正式招待作品に選ばれた。ヴェネチアは初めて行った海外の映画祭だから、思い出深く、愛着もある。

86年に『夢みるように眠りたい』が招待され、林海象監督や主演の佐野史郎夫妻と行った。前日に別の映画を観に行ったら、上映中でもどんどんお客さんが出ていくので「海外の観客は正直でシビアだ」と不安になったが、『夢みるように眠りたい』は帰る人もなく、上映後は割れんばかりのスタンディング・オベイションで、佐野くんが「グラッチェ!」と叫びながら泣いていたのを思い出す。

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::パスタ拒否症を克服できた思い出のレストラン。


フランス映画社の故・川喜多和子さんに連れて行ってもらった、リド島のレストランで食べた「ウニのスパゲッティ」がとんでもなくおいしかった。小学校の給食でゲロ味のスパゲッティ・ナポリタンを食わされ吐いて以来、パスタを口にしたことがなかったから、感動も大きかった。



July 24, 2006
『日本沈没』

リメイク版『日本沈没』を観た。何の衝撃も感動もない。というか、日本沈没じゃない。

日本が沈没していくのは、台詞と宇宙からの俯瞰映像と絵葉書のような特撮映像で説明されるだけで、あとは説得力のない人間ドラマと不出来な恋愛ドラマを見せられるだけ。前作にはきちんとあった、息詰まる感じがないのが致命的だ。

とにかく、脚本が凄まじく酷い。感動を押しつけてくるのだが、シチュエーションに説得力がないから、少しも感動できない。俯瞰映像だと日本はすでに大変なことになっているのに、函館では観光してる人がいて、津波で死んだりする。死を覚悟した主人公に恋人が会いに来て、主題歌が延々と流れて、その間延々と見つめ合う二人を見せられて、歌が終わりかけると恋人はあっさりと去っていく。それを見送る大地真央はなぜか微笑んでいる。「愛っていいわね」ってことなのか?

それでも、大ヒットとのこと。おめでとうございます。



July 14, 2006
黒澤明監督

「黒澤明 vs. ハリウッド 『トラ・トラ・トラ!』その謎のすべて」を読み終える。

子供っぽくて世間知らずで孤独なのは、天才の常。しかし、20世紀フォックス社長のダリル・ザナックやアメリカ側プロデューサーのエルモ・ウィリアムズは、彼らなりに黒澤を尊敬し、理解しようと努力し、尊重している。もちろん、日米間の基本的な考え方の違い、システムの違いはあるのだが、それによって生じるであろう問題点を予測し、逃げずに解決しようとする人間が日本側にいなかったことが最大の悲劇だった。

当時の黒澤は「日本映画もどん底まで来た」と憂い、監督を引き受けた理由を「アメリカの資本を利用して、日本の映画界では出来ない、スケールの大きい映画を日本人の手で作って、世界に日本映画の高さを示したい」と語っているが、その38年後に同じフォックスと契約した僕も同じ心境だ。微力ながら、黒澤が果たせなかった夢を継いでいきたい。



July 11, 2006
『くたばれ!ハリウッド』

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::青木湖畔に建てた、犬神家展望台。


ロバート・エヴァンズが『予言』をぜひリメイクしたいから会いたいと、オズラに電話があったという。『ローズマリーの赤ちゃん』『ある愛の詩』『ゴッドファーザー』『チャイナタウン』などで知られる、ハリウッドの名物プロデューサー。波乱に満ちた彼の半生は、『くたばれ!ハリウッド』で楽しめる。

『予言』のリメイクはニューラインで進んでいるので、残念ながら断ってしまったが、「ウッドハウス」と呼ばれる伝説の豪邸には行ってみたかった。破産して一度手放しながらも、友人であるジャック・ニコルソンの尽力で再度手に入れたという逸話を聞いたときは、プロデューサーという人種ならではの性を感じた。

『犬神家の一族』は、先週から長野県の青木湖でロケ中。今日のランチは「蕎麦酒房 膳」へ。麺もつゆも及第点。昨日行った白馬の有名店「そば神」は、つゆがぼけた味でがっかりだった。

明日からLAなので、撮影終了を見届けて東京に戻る。



July 01, 2006
土下座

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::これが韓国版『THE RING VIRUS』のDVD。


7年前、韓国版『リング』の完成披露試写に招待され、初めてソウルへ行った。

上映は1時間遅れてスタート。前半は退屈で、やっと話が展開し始めたと思ったら、映写が止まり、男の人が舞台に上がって土下座した。土下座する人を生で見たのは、後にも先にもこの一度きりだ。完成が間に合わず、会場を2時間しか借りていなかったからだと後で聞いた。

韓国版はあくまで原作からの再映画化ということだったが、送られてきたビデオを見たら、貞子がテレビから出てくるなど原作にはない映画(日本版『リング』)のアイデアが勝手に使われており、著作権侵害じゃないかと抗議したら、日本版へのオマージュだとか、中田監督への尊敬の念だとか、そういうのは(つまりパクることは)韓国特有の文化だとか意味不明の言い訳をされた。

後日、『呪怨2』を韓国で配給した会社の社長にこの話をしたら、「そのとき土下座したのは私です」と言われてまたまたびっくりした。