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September 30, 2005
香港

HK.jpg
::『孔雀王』の撮影現場で。
  人気絶頂だったユン・ピョウ、最強アイドルだったグロリア・イップと。
  ユン・ピョウの骨折が痛々しい。


8:30にデヴィッドが来て、マッサージ。香港へ行って来たと言う。

僕が始めて香港へ行ったのは、17年前。ゴールデンハーベストという映画会社の副社長チャイさんに招待されて行った。「夕食まで休んでください」と言われて昼寝しようとしたら、誰かがノックする。ドアスコープを覗いたら、女の子が二人。チェーンをかけておそるおそるドアを開いたら「ゴールデンハーベストから言われて来ました」と言う。なぜ二人なのかというと、日本から一緒に行った人がドアを開けなかったかららしい。

数カ月後にフジテレビから『孔雀王』のプロデュースを頼まれ、香港側のプロデューサーがチャイさんだった。結局、半年近く香港と行き来することになった。初めての香港映画体験は本が一冊書けるくらい面白い話があるのだが、それはまた別の機会に。チャイさんは後に「料理の鉄人」の審査員で有名になった。

11:00にUTAへ。進行しているプロジェクトについて打ち合わせ。

17:00には『CASSHERN』の紀里谷和明監督がオズラに遊びに来る。



September 29, 2005
火山?

「赤のれん」で博多ラーメンを食した後、12:00にオフィスへ行き、カフェグルーヴの浜田さん、岡島さんと、公式サイトの打ち合わせ。

12:40には安里麻里監督が打ち合わせに来る。高橋洋さんの愛弟子で、本格的なデビュー映画となる作品をプロデュースすることに決めたのだ。悩み方が師匠にそっくりなのが微笑ましい。

17:40のフライトでLAへ飛ぶ。LAX到着寸前に窓の外を見たら、山からものすごい煙が! スチュワーデスに教えてあげたら、真面目な顔で「火山ですかね?」と言われた。

15:30にマンデートへ。いよいよ始動する『THE GRUDGE 2』の製作打ち合わせ。

17:30には中田秀夫監督がオズラに来て、来年一緒にやる映画の打ち合わせをした後、「いたちょう」で食事。監督の愚痴をまたまた聞く。

帰ってきたら、山火事の灰が風に乗って飛んできていて、家の中まで煙かった。



September 28, 2005
ふぐがおいしい季節になった

11:00からオフィスで『ノロイ』の白石晃士監督と次回作の打ち合わせ。

12:00にはエイベックス・エンタテインメントへ行って打ち合わせし、オフィスに戻って、IMJEの長松谷さん、江川さん、電通テックの宮田さん、東山さんと『いぬのえいが2』の打ち合わせ。

16:00には市川崑監督の南平台のお宅へお邪魔して打ち合わせし、渋谷駅前でコンボイハウスの今村社長と落ち合って、東京プリンスパークタワーへ。韓国のある会社の副社長と会い、彼らが製作するアニメについての相談を受ける。

18:15にオフィスへ戻り、フェローピクチャーズの藤田さん、福島さんと年明けから始動する中田秀夫監督作品の打ち合わせ、続けてアットムービーの西前さんと先日放送した「日本のこわい夜」の決算についての打ち合わせをし、麻布十番の「小やなぎ」へ。今シーズン初のふぐとひれ酒を堪能した。明日はやっとLAに戻れる。



September 27, 2005
川井憲次さん

グランドハイアットで、川井憲次さんにばったり会う。川井さんには『リング』『リング2』『修羅雪姫』『予言』『奇談』『輪廻』と、多くの作品の音楽を手がけてもらっているが、出会いは『精霊のささやき』という作品だった。そのサントラを、後に『新世紀エヴァンゲリオン』のプロデューサーとして名を馳せたキングレコードの大月さんにお願いしたところ、推薦されたのが川井さんだったのだ。八ヶ岳のロケ地まで来てもらったのは、18年前のことになる。

その後、彼は押井作品などで超売れっ子になり疎遠になっていたが、『リング』の音楽を誰に頼むかで悩んでいたときに、急に「川井さんだ!」と閃いてお願いした。

昨夜、『セブンソード』のキャンペーンで来日したドニー・イェンと久々に会ったのだが、その作品の音楽を担当しているのが川井さんで、今日は記者会見があったらしい。

19:00には、西麻布の「醍醐」へ。携帯サイトを製作していただいているCELLの方々と会食。久々に深夜まで盛り上がった。



September 17, 2005
『輪廻』は傑作だ!

清水崇監督の新作『輪廻』が完成した。清水作品だから、もちろん怖い場面は満載で、試写を観た人は「恐怖表現の極致」とまで言うのだが、前世ミステリーとしても堪能できる傑作になった。

今回の脚本には、『呪怨』シリーズや『THE JUON/呪怨』でチーフ助監督として清水監督を支えてきた安達正軌くんが共同脚本として参加している。安達くんは『リング』シリーズや『仄暗い水の底から』で中田監督の助監督を務めた、中田監督のかつての女房役。中田監督とひとつ屋根の下に住んだこともあり、見た目が中田監督に瓜二つと言われている。僕はそんなに似ているとは思わないのだが、実際に間違えて挨拶するマネージャもいたりするのだ。

今春公開された『ZOO』の「SEVEN ROOMS」という短編で監督デビューも果たしているが、初の長編作品をプロデュースすることに決めたので期待してください。



September 14, 2005
新しいオフィス

office.jpg
::オフィスのエントランス。
  奥には森を作った。


今日はオフィスの引っ越し。

最初のオフィスは青山だった。細長いビルの小さな部屋。少しして表参道へ。明るいオフィスで5年半いた。

次は伝説となっている白金の洋館。半地下と1階がオフィスで、2階が自宅だった。住み心地が悪くて、2年で飯田橋へ。

ここは、「ショッカー秘密基地」と呼ばれていた。3つもオートロックの扉があり、最後の扉が秘密基地みたいだったからだ。ペントハウスで、10階がオフィス、11階が自宅だった。ここにも5年半いた。

スタッフが増えることになり、自宅とオフィスを分けることにして、EFの事務所に間借りすることになり、恵比寿に2年いた。EFが汐留に移転することになり、西麻布に今日、引っ越すというわけだ。

オフィス嫌いの僕が少しでもオフィスへ行くよう、みかんぐみという優秀なデザイン会社にお願いして、快適なオフィスを作ってもらっている。僕の注文が二転三転するために、完成にはあと一月はかかりそうだが。



September 04, 2005
『亡国のイージス』

日本映画の短所を集めたような映画。脚本が練れてないから、人物関係や背景がよくわからないし、登場人物に共感できない。寺尾聡演じる宮津などただのバカで、こんなバカのせいで日本が壊滅の危機に瀕するなんて!と腹が立つだけだし、中井貴一は甘すぎて北朝鮮の工作員にはとても見えない。この二人に説得力がないから、リアリティも緊迫感も生まれない。

じゃあ、アクションシーンでぐいぐい引っ張られるかと言えば、あまりに呆気ない。せっかくアメリカの編集マンを雇っても、素材が足りなくて編集マンが困惑したのが手に取るようにわかる。今時、物陰から銃を撃つショットをスローモーションにしてつないでアクションシーンだなんて。

でも、こういう映画を作る心意気は大いに買う。テレビ局による、ベストセラーやテレビドラマの安易な映画化は、映画館をファミレス化して、観客の舌を劣化させていってしまう。彼らはテレビドラマを映画と称して、ビジネスをしたいだけなのだ。そこには志も理念もなく、儲けることしか考えていない。それを歓迎している映画会社の罪も大きい。

僕の大好きな映画『インサイダー』で、アル・パチーノ演じるニュース番組のプロデューサーは、会社の利益のために番組を再編集しろと命令され、上司に言う。「あんたはビジネスマンか? 報道人か?」と。僕は映画人でありたい。